制作事例:「本と笑いアンソロジー 破顔書架」の表紙ロゴデザイン
印刷物の仕様や装丁って初めてじゃなくても悩みますよね。
印刷所のサイトを見ると紙がいっぱい、加工もいっぱい、インクなどの色もいっぱいあって、どれにしようか悩んじゃう!
何度も本を作ってきた私も常に悩んじゃう(でも実は楽しい悩み)なのですが、皆さんはいかがでしょう?
今回は冊子の装丁に凝った事例のご紹介です。
ありがたいことに神無月様からまたご依頼いただきまして、前回に引き続き、アンソロジーのロゴのお手伝いをしました!
装丁のご相談にも乗ったこだわりの一冊。
箔押しが効いた素敵な本です。
「笑い」がテーマということで、表紙でにっこり笑ってもらえるように、敢えて人の息遣いを感じさせる手書き筆耕です。

最近辛い厳しいニュースが多いので、「笑い」ってすごく求められていると思うのです。
それもちょっと昨今だとシニカルなものより人に寄り添えるものがいい。
読む人に近くまで寄り添えるのは、最終的には人の手で書いた温もりなのかなぁ・・・と思って、フォントを使わない方向に、打ち合わせをするうちに固まっていきました。
縦長型も検討されましたが、最終的には円に近いまるっとしたこちらの形が採用されました。
前回は「希望」がテーマでしたが、今回は破顔=「笑い」がテーマ。
因みに前回のロゴはこちらでした。

神々しかった前回のような感じでは笑いは取れない・・・さぁどうしようか?!
神無月さまからご要望は大きく以下の2つでした。
①本の色を茶系統にしたい(事前に執筆者さんにお伝えしているので変更無)
②決められた(限られた)面積で映えて箔押しに使える仕様のロゴを
ちなみに箔の色は検討中・・・とのことでした。
最初に「クラフト紙にラメ入りのホログラム箔をしようかと考えていた」と聞いた時に、あ、これは勿体無いなと思いました。
ホログラム箔ってこんな感じの箔です。↓

このタイプの箔は、ハート等の面積が大きなモチーフに使うとすごく映えるんですよね。
でも、文字のロゴではどうしても細かい部分が出てくるので、大きなラメの柄が活かしきれないんです。
せっかくの箔なのにそれはとっっっても勿体無い!!!!!
箔押し加工って結構コストのかかる加工なので、慎重に行きたいですよね。